2018年8月の始まった香港のデモ騒動ですが、依然として継続されており収束する予想が見られません。
そもそもの原因は、香港政府が発表した中国への逃亡犯条例の改正案にあります
しかし、香港が抱えている深層的な問題がデモ騒動の背景として存在している事を理解する必要があります。
- 香港経済の停滞
2018年には隣接する深圳市にGDPで抜かれた。 - 香港内での貧富の格差が更に拡大
低所得化が拡大・住宅不足、家賃高額等。 - 失業率は低いが、理想とする職に就けない
特に、大学卒でもそれが顕著である。
今回のデモの中心は、こういった不満を待つ学生を中心とした若者である事を見れば、香港が抱える問題と、その未来の姿も想像ができます。
2009年のリーマンショック以後、日系家電メーカーの衰退もあり香港支社をクローズする企業が増加しました。
その移転先は、隣接する深圳市でした。
そして、その深圳市は大都会となり、生産拠点から開発拠点へと変貌をとげました。
今では、中国のシリコンバレーとも呼ばれています。
香港と深圳のGDP/GDP成長率推移比較
この様に成長する中国は、米政府としては看過できず関税の見直しやHuawei排除等の対抗処置を次々と取っている訳です。
現時点で、香港デモによる日系企業への大きな影響は無いと聞いてはいます。
香港は『逃亡犯条例』改正案を正式撤回しましたが、今後も中国政府の対応や動向には注視が必要と言えます。
香港市民/深圳市民の推移
世界主要都市の家賃比較
- 2018 Deutsch Bank 調査
- 2LDKの家賃相対比較U$1=¥108で換算
香港/深圳マップ(位置関係)
引用:google map