昨今、中国リスク(賃金高騰・関税問題等)が騒がれていますが、その回避策としてマレーシアは受け皿になるのか?という事で、2019年6月に実際にマレーシアを訪問し実地調査を行ってきました。
各種の情報、動向が得られましたのでその一部をご紹介させていただきます。
セランゴール地区調査報告
首都であるクアラルンプールの名前は、ある程度日本でも知名度は高いかと思います。
その知名度が上がったのは1975年に発生した連合赤軍事件かと思います。
それから約半世紀が経過した今日、首都は大都会へと発展しました。
その郊外には、いくつかの工業団地があり多くの日系企業が進出しています。
しかし、日系家電メーカーの多くは賃金高騰のため生産拠点を中国・ベトナム等へ移管しています。
ところが、2016年以後はその中国の賃金高騰や米国関税問題の対策として、マレーシアに生産拠点を移管する企業も幾つか出てきています。
セランゴール地区の最大の利点は、空港・港湾に近くかつ治安が良い点です。
そして、中国・ペトナムとの最大の相違は言語です。
マレー語が共通言語ですが、小学校から”英会話教育“が徹底しているため、英語での意思疎通が基本的には可能です。
通訳を介せずに、仕事が出来るという事です。
マレーシアの産業地域と人口(2019年)クアラルンプール周辺の工業団地
クアラルンプール中心部状況
首都であるクアラルンプール中心部は大都会と言えます。
その交通渋滞は、隣国タイと同様で大きな問題です。
対策として待望の地下鉄が2017年に完成しましたが、渋滞緩和に大きな効果があるとは正直言えない状況にあります。
中心街には多くの日系企業(ユニクロ・他飲食店)や欧米ブライド店が進出しており、ここは日本かと思う程です。
この20年で商業地区については、先進国入りしていると言えます。