昨今、中国リスク(賃金高騰・関税問題等)が騒がれていますが、その回避策としてマレーシアは受け皿になるのか?という事で、2019年6月に実際にマレーシアを訪問し実地調査を行ってきました。
各種の情報、動向が得られましたのでその一部をご紹介させていただきます。
マレーシアの産業地域
マレーシアの産業地区は、下記の5区に分かれおり、北部より、ケダ州地区・ペナン地区・セランゴートル地区・マラッカ地区・ジョホール地区となっています。
それぞれの地域で対象としてる産業は、微妙に差異が有ります。
最大の地区は首都であるクアラルンプールが在るセランゴール地区です。
その人口は484万人(2017年)です。
日系企業が最も多く進出している地区でもあります。
その一方で、北部のペナン地区には多くの欧米半導体メーカーが進出しており”マレーシアのシリコンバレー” と呼ばれています。
近年はカナダ系EMS企業であるJabil circuiteが設備投資拡大し、機器製造も拡大しており注目されています。
マレーシアの産業地域と人口(2019年)
ペナン地区調査報告
ペナン地区最大のバヤンレパス工業団地の特徴は、敷地使用料は無料である事です。
政府の外資導入拡大方針より、多くの欧米系半導体メーカーの誘致に成功しました。
結果として、それら半導体製品の輸出はリーマンショック以後回復し、2018年時点では主要貿易製品となっています(日系メーカー含めて)。
ペナン地域での欧米半導体メーカーの成功の要因は、”PC製品に特化した東南アジアの拠点として根付ける” 点にあると言えます。
一方の日系総合家電メーカーは、低賃金対策として進出して来たのが事実であり、その魅力が薄れると他国へ移管するという悪循環に陥っていると言えます。
日本企業と欧米企業の政策・ポリシーの差が有ると言えます。
更に、2014年にはペナン島と半島を繋ぐ新たな橋を完成し労働力の確保も可能となり、ペナン地域経済は活性化しています。
ペナン島全容
ペナン島バヤンレパス工業団地・メジャー企業進出状況
※大手企業のみ記載しております
ペナン島ジョージタウン(市街地)状況
ジョージタウン地域には、この10年で多くのコンドミニマム・マンションが林立し近代化が進んでいます。それらには、バヤンレパス工業団地の欧米企業で働く出向者が住んでいると言われています。
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