次世代パワー半導体として期待されているSiC製品ですが、2025年に市場規模はUS$2,500Mに達するとも予測されています。
SiCパワー半導体製品の中で、大きく拡大しているのはSiCショットキーバリアダイオード(以下SiC SBDと記載)です。
近年、次世代パワー半導体の価格が低下した事もあり、急速に製品採用が拡大しています。
SiC SBDの特徴
- 低損失/高速動作が可能であり、スイッチング機器に最適である。
- Si素子と同サイズで600V以上の高耐圧を実現できる。
以上の様に、市場拡大の背景より半導体メーカー各社での開発競争とM&A・提携が加速しています。
ここで近年のSiC製品製造メーカーの動向を下記にまとめてみました。
SiC製品製造メーカーの動向
メーカー | 2018年以後の投資金額 | 提携企業 |
---|---|---|
Cree | ¥1,100億 | Wolfspeed・ABB提携 |
ST micro | ¥200億 | SiCrystal・Norstel・Cree・GWC提携 |
Infineon | ¥500億 | Siltectra買収、Cree提携 |
ローム | ¥600億 | SiCrystal買収 |
ON semi | ¥300億 | Fairchild買収 |
昭和電工 | ¥450億 | トヨタ・デンソー提携 |
この分野では、欧米メーカーのポジションが高い事がわかります。
日系メーカーでは、ローム・昭和電工が積極的な活動しています。
ここで、2019年時点でのSiC製品の市場シェアを推測してみました。
2019年 SiC製品メーカー別売上シェア推測(¥億)
※弊社推測: SiC製品(MOSFET/SBD/MODULE他)
近年、世界全体として地球温暖化対策が叫ばれており、CO2削減は喫緊の課題です。
その対策として、化石燃料から再生化エネルギーへの移行は必然と言えます。
その手段として太陽光発電や風力発電が世界的に拡大しており、それらの機器にてSiC製品の採用が拡大すると予測されます。
また、同様にEV(電気自動車)も市場は急速拡大しており、SiC製品の採用が拡大しています。
電子部品市場シェア調査SiCパワー半導体についてのメーカー情報や評価情報等、詳しい情報については、お問い合わせください。